あしあとをよむ

あしあとを消す

すべて世は事もなし。「赤毛のアン 」とアイリッシュ音楽

春の朝                             ブラウニング 上田敏

時は春、
日は朝(あした)、
朝(あした)は七時、
片岡に露満ちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、 
蝸牛(かたつむり)枝に這い、
神、そらにしろしめす。 
すべて世は事もなし。

“The year’s at the spring
And day’s at the morn;
Morning’s at the seven;
The hill-side’s dew-pearled;
The lark’s on the wing;
The snail’s on the thorn;
God’s in his heaven---
All’s right with the world!”

12月に入ってからふとした時にこの詩が頭に浮かぶ。素敵な詩、訳もよい。
こんなに穏やかな詩が浮かぶのは
忙しい師走だからかしら?
赤毛のアンを読み返してるから?
(たしか最後のほうに出てきた。) 

どんなに忙しくても本を読むのだけは止められない。私の場合忙しいほど文章が染み込んでくるみたい。そして好きな本や映画はしつこい位リピートしてしまう。

何年か経ってその一節がふと口をついて
でてくる。不思議なことにその一節はその時に
いちばん必要な考えであることが多い。 
今回も、最初にひばり、という単語が出てきて
世は事もなし、というフレーズがでてきた。かたつむり枝に這いっていうのがかわいいと思う。
せわしない心の今こそこの詩のような心持ちが私を救うってことね。

暖かく、世界はおだやかで何事もおこらないしあわせ。これが本当のしあわせかもしれないね。
まるで晴れた休日の午後の昼下がりのように…。
f:id:natsumomox:20151212093037j:image

と、ここまで書いて今夜は近所のカフェのライブに。久しぶりに夫とデートでもするかな、とお誘いしてみた。
iijima coffeeさんで行なわれるライブという事で
また前情報一切なしで予約。

The holy groundというアイリッシュ音楽の2人組のデュオ。
最初に演奏されたのがなんと「ひばり」という曲。ひばり、キーワードかも。幸福の。
f:id:natsumomox:20151212202459j:image
バイオリンの方は畑をされているようで、そこで種を蒔いたりしている時のひばりの声からメロディがでてきたんだとか。とっても自由な気持ちになる曲。
f:id:natsumomox:20151212204535j:image
休憩中、私の隣の素敵な女の子が積極的に。

なんだか宮澤賢治のお話にでてくるようなおふたりだった。音楽が本当に好きなんだね。
生まれたばかりのデュオ、
ひばりのように羽ばたいて欲しいな。

The holy ground

iijima coffee

訳:村岡花子 新潮社 その他講談社集英社などからも刊行