あしあとをよむ

あしあとをよんでるがなんのためなのかな

すきなこと。

あるとき八戒が俺に言ったことがある。「我々が天竺へ行くのはなんのためだ?善業を修(ず)して来世に極楽にうまれんがためだろうか?ところでその極楽とはどんなところだろう。蓮の葉の上に乗っかってただゆらゆら揺れているだけではしようがないじゃないか。極楽にも、あの湯気の立つ羹(あつもの)をフウフウ吹きながら吸う楽しみや、こりこり皮の焦げた香ばしい焼肉を頬張る楽しみがあるのだろうか?そうではなくて、話に聞く仙人のようにただ霞を吸っていきていくだけだったら、ああ、厭だ、厭だ。そんな極楽なんかまっぴらだ!たとえ、辛いことがあっても、またそれを忘れさせてくれる・堪えられぬたのしさのあるこの世がいちばんいいよ。少なくとも俺にはね」そう言ってから八戒は、自分がこの世で楽しいと思う事柄を一つ一つ数え立てた。夏の木陰の午睡。渓流の水浴。月夜の吹笛。春暁の朝寝。冬夜の炉辺歓談。……なんと愉しげに、またなんと数多くの項目を彼は数え立てたことだろう!

中島敦 「悟浄歎異」より

この本大好き。33歳の若さで喘息悪化の為亡くなった中島敦の自由な魂のことを思う。そしてやっぱり私は猪八戒かもしれないと思う。でもぶたはやだなぁとちょっと思う。でも猿と水の妖怪もやだよね…。

やっぱり好きなことや意味のない断片をちまちま集めるのも悪くない。役に立つことや意味のあることばかりだと息苦しい。私ごはん作るのすきだなぁ、いや、べつにたいしたもの作ってないんだけど、ちまちま作ってすぐなくなる、そして毎日作り続ける、ってなんてすごい娯楽だろうと思うのです。草花を育てるのも好き、いや、やっぱり育てるってほどでもないんだけどもう今の時期は冬に刈り込んだ植物たちが次々と新芽を出していてうれしい。猫たちが街に増えたのもうれしいな。

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ばらもさいた。病気だったホワイトセージも復活。思い切って短く刈り込んだのがよかったみたい。よかった。

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冬は全部枯れ落ちてたんだよ。もふもふ復活。