あしあとをよむ

あしあとをよんでおもいだす

人生は自由だ

吉本ばななさんとロルファーの田畑浩良さんそして武術家甲野善紀さんの鼎談に行ってきた。

非常におもしろかった!鼎談といえどデモが多くてそれがまたびっくりする位すごくてかなり近くで見れたのもあって興奮した。客層もすごくよかった。たのたのたのたの楽しかった!その日眠る前に楽しかった!と天井に向かって小さく叫んだ。人間の身体には私の身体にはまだまだすごい可能性が秘められているのだ。わくわくする。とにかく実践してゆくのみだ。

鼎談前に熱望していたブリューゲルバベルの塔展を観に行けたし(サイコー、私は本当に異形のものフェチだなぁとつくづく思った)友達と楽しくおしゃべりしてると楽しそうな知らない人から話しかけられたりしてぷちおしゃべりしたり、(なんか外国気分)ものすごく美味しいケーキを食べたり、イベントあとに甲野先生に真剣で肩凝りを治していただいたり!(後から真剣の刃の方を生肌にポンポン当てられてたよ、よく怖くなかったね!と友達に言われてびっくりしまくった)高校生の時からずっと好きだったばななさんと握手をしてもらってお話できたり、ほんとにほんとにみっちみちにいいことが詰まっているのにいちいちなんだかいい隙間があって身体が緩んで気持ちがよい不思議な日だった。長年の憧れの人と初対面だったのになぜあんなにリラックスしていたのか。もちろんばななさんの気さくなお人柄も大きいが立ち位置や距離の不思議か。そう、田畑さんが甲野先生をクライアントにロルフィングのセッションの触りをされていたのだがこれがまたゾクゾクする位面白かった。施術者が立つ場所で(クライアントは横たわっている)クライアントの内的感覚がものすごく変化している様が甲野先生の豊富な語彙でひしひしと感じられた。あまりに盛りだくさん過ぎてとても詳細は書ききれないのだが、身体の不思議と可能性を堪能した夜だった。

始まりが良かった。ばななさんの朗読が。お父さまである吉本隆明さんのご友人であり全集を作られるのをサポートしていた川上さんという方にあてた書簡を朗読してくださったのだが、それが響いて響いて泣けて泣けて緩みまくってしまった。ばななさんの声もすごくよかった。まったく普通の、奇をてらったわけでもなんでもないこういう人としての品がどうしても滲み出てしまう文章。これが本当のやさしさ、人間らしさではないですか。そしてこれを朗読しようと思われたばななさん、その様なお父様の資質をさすがに受け継がれている。そうなのだ、どんなに新しく素晴らしい思想を語ろうとこれがなかったら全く意味がない、なにも入ってこないし信じられない、少なくともわたしには。このごく普通の品のある素直なやさしさ、思いやり、でも静かで強い覚悟、それを率直に手紙にしたためる。できそうでなかなかできないことと思います。この手紙川上さん本当に安心したし嬉しかっただろうなぁと思う。本気で自分を守ろうとしてくれる人がいたことに。祈ってくれる人がいたことに。それだけで人はとても強くなれるものだ。

f:id:natsumomox:20170512205624j:image

f:id:natsumomox:20170512205631j:image

↑ばななさんのTwitterより友達が送ってくれました。Twitter再開しようかなぁ…。

ばななさん、ほんとに気さくでいい意味で普通に人間らしくてじーんとした。あったかい人だった。細くて繊細な優しい指だと思った。名が知られている方は私たちには知り得ない色々な事を経験されていると思うのだけど、この普通さを保たれているってやっぱり得難いことでそれはやっぱりご本人の選択なのだと思う。とってもとっても辛い夜「彼女について」を読んでなんとかやりすごしたことを思い出した。あの物語の中にすっぽり潜り込める感じ、あれはやっぱり魔法だと思う。そして魔法を生み出すのは日々の地味にコツコツ、そしてちょっびりでも愉しさを見つける心が基礎にあるんだなぁと実感したのでした。

お店をでた後、満月を見ながら友達とおしゃべりしながら「人生は自由だ」という言葉が頭の中にずっと流れていた。辛い方にゆくのも楽しい方にゆくのも。はたからみるととんでもなく不自由な環境でも心は果てしなく自由に生きている人もいるさ。だからどうなったら自由とか不自由とかはわからない。すべてはその人の選択。あまり考えないで選択するのがポイントかな、と思った。なんとなく、とかふと、とかいうのを最近特に大切にしているのだけどきっとそれでいいんだね。「策を弄さないのが一番の策だよ」とよく母がにやりと笑いながら言っていたのを思い出した。