あしあとをよむ

あしあとをよんでおもいだす

バガボンドと甲野先生の身体運用法伝授。

  バガボンド。大好きです。絵も台詞も。

「傷つかない生き物はいない。傷つけない生き物もいない」「闇を知らぬものに光もまたない、闇を抱えて生きろ武蔵」とかね。その中でもとりわけ気になりずっと心に残っている名言がある。やっぱり沢庵和尚のセリフなのだけれど。(沢庵和尚は要所要所でこの物語の軸として登場し物語に強い揺さぶりをかける。それがこの物語の世界感を深く大きく拡げている。)

「わしの、お前の生きる道は天によって完璧に決まっていて、それが故に完全に自由だ」

この言葉についてずっと考えていた。人間は二律背反する価値観を同時に提示されると一瞬思考が混乱して、そして無意識に自分の道を探し始めるのだと思う。人を無意識に能動的にさせる言葉。

甲野善紀先生の本を読んで同じ言葉が出てきて驚いた。先生が武術を始められたのは

「人間の運命は完璧に決まっていて、同時に完璧に自由である」

を思想だけではなく実践面でもこのことを心の底から実感、体感したいと思い、それには現実に身体を通して行うことでは最も必然性のある「武」の道で確かめたいと思ったからだそうだ。禅や荘子からの影響であるらしい「運命の定、不定の一体感」この根本的な矛盾。これは甲野先生の思想らしいので井上さんもしかして甲野先生から影響受けた?と思って調べてみたら

武

 

ありました、対談本。この後古本屋に行ったら偶然見つけてしまった!読むのたのしみー。というか甲野先生の本私昔から結構持っていてでも読んでなかったのですよね。ちょっと猛然と読み始めています、今。やっぱりう〜〜むと唸る位おもしろい。線引きまくり。なぜ今まで読んでいなかったのか、謎だ。実は先日土曜日に先生の身体術の講習会にお邪魔したのだ。甲野先生はすごい。すごくおもしろい。あの空洞化加減?なんの抵抗も感じられない、不思議な方。でも好き嫌いがはっきり垣間見えて人間らしくて親しみがもてる。しかしもちろんタックル止める時の気迫はすごかった。空気があの漫画(ドラゴンボールとか?)にあるみたいにブワッと見えた(あ、気迫って久々に感じました)でもそれは一瞬でその後はほわん、とされているのだ。そちらの方により驚いた。あ〜〜〜面白かった‼︎

終始感じたのは、身体を伴った言葉というのはこんなにもすんなり入ってくるのかと。女性が多かったけど男性も結構いて、盛り上がった。少人数とは言えどみんなのリクエストに次々と答えてくれる先生、すごい人なんだと頭ではわかっているのになんだかリクエストを言いやすい。私もなんだか沢山わがままなことを言った気が。場の雰囲気も大いに関係していると思われるのですが、それを思い出していたら後からじわじわときてしまいまいました。ものすごく親切で飾らない方で、そしてあの空洞感、とても気になります。まぁこれ位にしてとにかく残りのご著書を読ませて頂きます。

 今まで読んだ先生の本、どれも面白かった。↓

古武術で毎日がラクラク!―疲れない、ケガしない「体の使い方」
 
今までにない職業をつくる

今までにない職業をつくる

 
ヒモトレ革命 繫がるカラダ 動けるカラダ

ヒモトレ革命 繫がるカラダ 動けるカラダ

 

 特にこのヒモトレ革命はおすすめ。how to本にあらず。ヒモトレ発案者の小関さんとの対談本。身体と心って繋がっているし日常と武術も繋がっている、ヒモトレによって脳性麻痺の子や痴呆症の方がにわかには信じられない回復をみせたりなど人間の身体、皮膚感覚の可能性を強く感じさせる本。また良い感覚などない、準備体操、ストレッチは必要ない、努力することはいやらしい笑などなどはっとする痛快な話が多い。ヒモトレってなってますけど、本当にゆるく巻くだけなので!私は身体を使う仕事というのもあり数週間でかなりの効果を感じている。疲れにくいというか回復力が俄然強くなる。ヒモを巻いとくと身体が一番いいバランスを見つけてくれるようで(私の場合)楽に動きやすい。身体におまかせ。おすすめ。そして本当に有効な動きというのは"時差"がない、常に"いま"なのだ、というお話がとても印象に残った。

先生は古歌に例えていらっしゃった。

"いまという いまなるときはなかりけり まの時来たらばいの時は去る"

 

やっぱり「いま、ここ」なんですよね。体感が大切、というかすべてな気がする。